私が社会人となった年は1994年はバブル崩壊後、数年が経過した時でした。
当時証券会社に就職しましたが、その時の先輩上司達の言葉が今も時々思い起こされます。
「これだけ日経平均下げたんだから、これからは上がる一方だ。お前たちの営業は楽だぞ」と。その後日本の株式市場が辿った経緯はご承知の通りです。少子高齢化も進み、世界第2位だった日本の名目GDPは既に中国に抜かれました。さらに一人当たりの名目GDPもかつて世界第2位でしたが、現在なんと世界23位です(2020年)。金額的にもショッキングで、日本は40,146USドル、1位ルクセンブルク(116,921USドル)の約34%。2位スイス(86,849USドル)の約46%、5位アメリカ合衆国(63,416USドル)の約63%となっています。
かつてのような豊かな国ではなくなっているのが実態ではないでしょうか。たいへん危機感を憶えます。
また、企業の目的は?という質問に、いまだに”利益”と即答するビジネスパーソンが多いことにも愕然としてしまいます。
その概念を前提にしている結果でしょうか、自社の利益を優先して顧客利益を無視したような販売、営業手法が根強く見受けられます。
「企業の目的は顧客の創造である。利益は条件である。」
という経営学の神様と称されたP.F.ドラッカー教授の有名な言葉があります。
「企業の目的は顧客の創造である。」というフレーズは雑誌などで頻繁に目にしますので、その字面だけを見て安直に顧客の創造=売上をあげることと捉える方がおられますが、原書を読んでいないのでしょう。
この言葉の意味するところは、企業の目的は、顧客が必要とし欲する商品やサービスを提供することにあるのです。
「企業とは何かと聞けば、ほとんどの人が営利組織と答える。経済学者もそう答える。
だがこの答えは、まちがっているだけでなく的外れである。」
とまで言い切っています。
また、著書(断絶の時代)では、
「組織は自らのために存在するものではない。
買わないことを選択できる第三者が喜んで自らの購買力と交換してくれるものを供給することである。」
つまり(顧客=)社会、へ役立つことをすること、つまるところ社会貢献が企業の目的なのです。
(子供でも分かりますよね。いや、子供だから分かることなのかもしれません。)
その社会貢献活動は、利益がないと継続できません。スタッフへの給料や事務所の賃料などを払わなければならないからです。商品開発にもお金が必要です。ですから”利益は条件である”となるわけです。
そして、ほかにもP.F.ドラッカー教授は非常に重要なことばを遺されています。
「基本と原則に反するものは、例外なく時を経ず破綻するという事実だった。」
まさに日本はドラッカー教授のことば通りに進んでいるのではと思えてしまいます。
しかしながら、基本と原則を無視した販売・営業手法がなぜ一時的であろうと、まかり通ってしまうのでしょうか。
それは、”情報の非対称”によって説明できそうです。事業者が顧客よりも圧倒的に情報を持っていることで成り立ってしまうのです。
企業の目的は利益であると誤解した営業パーソンと顧客との不信な関係性の悪循環のなか経済活動が行われています。
基本と原則に反した活動の先にある破綻への道・・・。
ドラッカー教授の言う、ビジネスの基本と原則を前提とした営業パーソンを育成し、情報の非対称を解消することで顧客と営業パーソンとの間に真の信用信頼関係を築いていく一助になればと考えています。
国民の皆様が安心して豊かな資産形成を行っていくためには、
①経営の基本と原則の認知および実践(企業経営者、従業員ともに)
②企業による確定拠出年金制度の導入
③情報の非対称性の解消
④金融商品取り扱い従事者のWILLとSKILLの向上
以上4つの項目が必要ではないかと考えています。
誰もが資産形成をしていく上で、最終的に保険、投資信託などの金融商品をどこかの事業者から購入することになります。
ですから金融商品取り扱い従事者が、経営の基本と原則を理解実践し、専門家としてのスキルを磨き高い倫理観 のもと顧客とWIN-WINの関係を築いていかなければなりません。
私たちDC導入支援パートナーズが、皆様からの信用信頼のもと安心して相談できる団体として認めて頂けるよう精進していく所存です。
”基本と原則”、”良心”に従ったビジネスを実践する【同志】を探しております。
保険、証券等金融商品取り扱い従事者、各士業の方々で、以上の考え方に共感賛同頂けましたら、是非お問い合わせ下さい。
ステークホルダー全ての皆様に支持賛同頂けますよう尽力していく所存です。
何卒宜しくお願い申し上げます。
DC導入支援パートナーズ
代表
江口 洋祐
【略歴】
江口洋祐総合事務所 代表。
奈良県立郡山高等学校、関西大学法学部卒。
ユニバーサル証券株式会社(現三菱UFJモルガンスタンレー証券(株))にて約3年間、証券営業に従事するも、業界
の営業スタイルに馴染めずほぼドロップアウト状態となり人生上の最悪期となる。
1997年アリコジャパン(現メットライフ生命)に転職。100%顧客中心の営業スタイルでビジネスが成立するという当たり前のことを体験することができ健全な職業観を整える転機となる。
仕事を通じてライフプランニング、ファイナンシャルプランニングの意義に気づき自らも実践を始める。
また己の”無知”に対する気づきを深め、この頃から読書に没頭するようになる。”原理原則”を知るとともにその重大さに気づき、その研究と実践に日々取り組む。
2000年乗合代理店の設立に参画。
2003年会計事務所の設立に副所長として参画し約4年間顧問開拓営業等に携わる。
その後、江口洋祐総合事務所を開設。
【経営】がわかる社外参謀CFO兼経営者専門FAとして、企業経営の全体最適化のサポートと個人の資産形成支援に尽力する日々。
2020年5月 DC導入支援パートナーズを立ち上げる。
”正しい”努力は必ず実を結ぶ、を信条に原則中心の本質論を追求し、他者へ良い影響を与えることを天命とし活動中。
①日本国民の老後資産の形成のためのインフラである企業型DC制度の導入支援を積極的に推進し、金融・保険・税務等の教育啓発活動によって、豊かな国民生活の向上に寄与すること。
②保険・金融商品等の事業者と顧客との“情報の非対称性”を解消し、全てのステークホルダーがWIN-WINの関係となるビジネスを構築すること。
③保険・金融商品等の事業者に対して安定的な市場の開拓機会の提供と顧客本位の営業を標準化し、顧客と真のパートナーシップを築き顧客が安心して相談できる関係を構築すること。
上記、設立趣旨は美辞麗句、形式的なものでは決してありません。
ビジネスの【基本原則】としてパートナー全員が腹に落として導入支援活動に邁進致します。
信用信頼は全てのビジネスの土台です。
信用信頼無くしてビジネスは成り立ちません。
この当たり前のことを徹底していきます。
ではその信用信頼の源泉は、いったい何なのでしょう?
私たちは、次のように考えます。
WILL × SKILL
【WILL】≒ 意志・考え方・人格など
【SKILL】≒ スキル・技能・知識など
専門家として必要なSKILLは必須です。
しかし、そのSKILLを善用するか悪用するかはWILL次第です。
一方、素晴らしいWILLを備えていても、SKILLが未熟であればどうでしょう⁈
この2つの要素が合わさった状態によって信用信頼を得ることができると考えております。
私たちの役割において、顧客が求める必要なWILLは、いったいどのようなものであるべきか⁈
顧客が求める必要なSKILLは、いったいどのようなものであるべきか⁈
これらの問いに真摯に向き合い、自己研鑽に励んでおります。
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